季刊誌「ハーネス通信」
2025年10月のバックナンバー
- 国際盲導犬連盟の会議に参加(2025年秋号)
2025年6月20日~22日の3日間、イギリスのコヴェントリーで行われた国際盲導犬連盟(International Guide Dog Federation 以下、IGDF)の会議に参加しました。IGDFは現在、約30の国と地域にある約100の盲導犬育成団体が加盟する組織です。当協会は35年前から加盟しており、昨年10月、会員資格を維持するための査察に合格しています。
会場には各国から約350名が集い、日本からは約20名が参加しました。プレゼンテーションやディスカッション、ポスター掲示など様々な形式の発表があり、貴重な学びの機会となりました。会議の合間には軽食が用意され、紅茶を片手に談笑するグループもあれば、各協会のグッズを交換しているグループもあり、会場はとても和やかな雰囲気でした。
今回は「パートナーシップのちから」というテーマに沿って、幅広い分野の話題が取り上げられました。盲導犬ユーザーと盲導犬のパートナーシップで良好な関係を築くには、互いに理解し、信頼することが重要。近年、AIの技術が進歩し、安全に歩行するためのツールが提案されていますが、まだ盲導犬の普及率には及びません。その理由の一つは、AIが信頼を得ることが難しいからだそうです。それほどに盲導犬との歩行は互いに理解し、信頼し合うということに長けているのだと、考える機会となりました。
また、盲導犬育成団体はユーザーの皆さまや犬たち、ボランティアの皆さま、支援してくださる皆さまと、非常に多くの「パートナー」と協力関係にあり、日々支えていただいていることを改めて実感いたしました。
盲導犬ユーザーをしっかりサポートできるよう、今回の会議での学びを業務に活かしていきたいです。(訓練担当:木和穂乃香)