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季刊誌「ハーネス通信」

2021年11月のバックナンバー

地元亀岡の知られざる名所紹介 ラフティングで保津川下り!(2021年夏号)

ラフティング.jpgコロナ禍で恒例イベントが開催できず、オンライン発信に力を入れている関西盲導犬協会。そのライブ映像づくりに手を貸してくださったのが、株式会社ビックスマイルさんです。亀岡で創業されて22年、ラフティング業界最大手として全国に事業展開されています。ラフティングとは、大きなゴムボートで川を下るスリル満点なアウトドアスポーツ。このたび特別に亀岡在住の盲導犬ユーザー、中川智弘さんと盲導犬ペイジがラフティングに挑戦し、その様子を撮影したステキな動画が完成しました。
 「保津川の川下り」といえば観光遊覧船が有名? と思いきや、保津川は、国内有数のラフティングスポットでもあるのです。撮影の後、さらに踏み込んでラフティングについて取材しました。


 お話を伺ったのは、ビックスマイルのガイド、衣川(きぬがわ)風太さん。ちなみに、ガイドさんは「モジャ」「かべちゃん」「パパ」「ジョー」など、ニックネームで呼び合うそうで、衣川さんは「ジャンボ」。その名のとおり大きい体で強そうですが、笑顔がやさしいジェントルマンです!

Q:かなりスリルありそうですが・・・? 危なくないですか?
A:水着さえあれば、ウエットスーツ、ライフジャケット、ヘルメットなど安全装具一式すべてをお貸しします。川に入る前に身を守る方法などをご説明し、こぐ練習をしてから出発します。難しくないですよ。それに、うちは消防士などプロ対象のレスキュー講習もしていますから、ガイドはみんなリバーレスキューのエキスパートです。どうぞご安心を!

Q:今回はユーザーさんと共に盲導犬も乗せてもらいましたが、通常は乗れないのですか?
A:犬用のライフジャケットを準備していないこと、また万一犬が川に落ちたときの確実な安全確保のスキルがないことなどから、お断りするしかないのが現状です。

Q:目のご不自由な方はOKですよね?
A:はい。目のご不自由な方々だけでなく、耳のご不自由な方々、知的障害がある方々も受け入れています。事前に状況やご希望などを詳しく伺い、相応しいコースをご提案します。盲導犬ユーザーの方は、ツアー中に盲導犬を待たせておくスペースも考えますので、ご相談ください。

Q:保津川でラフティングをする魅力って?
A:観光遊覧船と同じコースですから、保津川の歴史ある雄大な景色を楽しめます。それに加えて、急流のスリルを味わったり、泳いだり、ゲームで盛り上がったり、岩から飛び込んだりと、アクティブに川を100パーセント満喫できます。もちろん静かに風景を楽しむのもOK! 観光とレジャー、両方のいいとこ取りできるのが魅力ですね。

Q:ラフティングスポットは全国にあるそうですね。
A:ビックスマイルでは、埼玉県の長瀞(ながとろ)、東京都の奥多摩、岐阜県の長良川、徳島県の吉野川、群馬県のみなかみにも支部があります。それぞれに特徴があって楽しいです!

Q:その中で、ここ保津川の売りは?
A:なんといっても、京都駅から電車一本30分で来られることですね。だから前後に京都観光ができます。他のスポットは大きな駅から遠くて、近くに観光スポットがほとんどないのです。こんな好条件はココだけですね。

Q:若いお客さんが多いのでしょうね?
A:最近は修学旅行の学生さんも多いですが、でも80歳代の方がお孫さんたちと三代で参加されることもありますよ。年齢は関係ないですね。また一般のコースは対象が小学校3年生以上ですが、ゆっくり流れる場所で行う「ファミリーコース(初心者向け)」もあり、こちらは5歳からご参加いただけます。目のご不自由な方も、こちらなら気軽にトライできますよ。

Q:お天気が悪くてもできますか?
A:雨でもできますが、基準は川の水量です。雨が続いた後など、川の水が増水しているときは危険なのでできません。でも、川の水が多めの方がスリルはあるので、ほどよく増水しているときが一番楽しめるかも!

Q:何度も来る人はいますか?
A:リピーターさん、多いですよ。自然相手ですから、同じ場所でも季節や川の状態、またガイドによっても違うので、何度行っても新たな発見がありますから。また全国の他のラフティングスポットに行く人もいますよ。中には海外にも! ラフティングの本場はネパールなんです!

Q:コロナ禍での影響はありますか?
A:活動が野外で、しかも密になりにくいためか、それほど大きな影響を受けずに営業しています。施設や道具の消毒をはじめ、感染症対策には十分に注意を払いながら、今年も予定通りシーズンがスタートしていますよ。

Q:亀岡を拠点にするもの同士、どうぞこれからご協力お願いします
A:はい、ぜひこちらこそ。うちでは保津川の清掃ボランティアなど、地元の社会貢献にも積極的に取り組んでいますし、亀岡市も野外スタジアム完成をきっかけにラフティングをはじめアウトドア活動に力を注いでくださっています。団体ツアーで盲導犬協会の見学会と組み合わせたりなど、いいかもしれませんね。可能性が広がります!

今回、ラフティングを体験された盲導犬ユーザーの中川智弘さんにも聞きました。亀岡ご出身の中川さんは、子どもの頃、保津川でよく遊んでいたそうです。
Q:怖くなかったですか?
A:上流のファミリーコースを体験しました。川がとても穏やかで、優雅に楽しみましたよ。乗り降りの時は川の中を歩きましたが、ひざ下くらいで気持ちよかったです。

Q:中川さん、パドル(オール)でこぐ姿がサマになっていましたよ!
A:そうですか?! 観光遊覧船は昔乗ったことがありますが、ラフティングはぜんぜん違いますね。ガイドさんが座り方、こぎ方などわかりやすく丁寧に教えてくださり、難しくなかったです。

Q:ペイジは、怖がっていませんでしたか?
A:とても落ち着いていて、きょろきょろ眺めを楽しんでいたようです。小さい子どもが車に乗っていて目的地に着く頃になった時に限って寝てしまっているように、降りる頃には丸くなってすっかり寝込んでいました。いい具合に揺れて気持ち良かったのでしょう。

Q:ペイジの乗り降りは抱っこしてもらったのですか?
A:いえ、車に乗るときみたいに、ヒラリと飛んでいました。少し濡れましたが、歩いているうちにすぐ乾きました。水は全く平気のようです。

Q:初体験の保津川ラフティング、いかがでしたか?
A:パドルで水に触れながら、川面から鳥の声や自然を楽しむのは格別ですね。お天気に恵まれて気持ち良く、ガイドさんのトークも楽しくて、あっという間に感じました。次は、もっと上級のコースを体験してみたいです。目の不自由な方にはお勧めです。亀岡の自然をぜひ多くの人に楽しんでいただきたいです。

株式会社ビックスマイル
所在地 (本社)京都府亀岡市篠町篠新畑田23  電話番号 0771-29-5370
HP   https://www.gekiryu.com/

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