季刊誌「ハーネス通信」
2019年07月のバックナンバー
- オープンデー2019 報告
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一番人気のプログラムは、やはり盲導犬訓練デモンストレーション。基本訓練での訓練犬の楽しそうな様子や、自信満々といった面持ちの誘導訓練、そして、クリッカーという訓練手法で椅子への誘導を訓練していく様子を実際に見ていただきました。
ホールでは、関西盲導犬協会盲導犬ユーザーの会(つつじの会)の皆さんによる、ワンコインマッサージやユーザー手引き体験、点字教室があり、盲導犬ユーザーと自然な形で交流していただく機会になったと思います。また、木香テラスでは、京都市獣医師会の先生方による獣医師体験が大変好評でした。今年は犬だけでなく、うさぎの心音も聞いてみたり、さらに貴重な体験ができました。
前庭では、ボランティアの皆さんにご協力いただき、交流ブースやフリーマーケット、協会チャリティグッズ販売の他、焼きそばやたこ焼き、デニッシュパン、お弁当などの販売もあり、多くの方に"見て、聞いて、体験して、食べて"楽しんでいただけたようです。
参加された方からは、「盲導犬の賢さと育てる方たちの日常が垣間見れて勉強になりました」「知らないことがいっぱいあって勉強になりました」といった感想をいただきました。
ところで、今年のオープンデーでは、初めての試みとして、ピクトグラムの有効性について来場者の皆さんからご意見を伺うアンケート調査を行いました。
というのも、多くの人がスマホを持つ時代、街を歩いていると知らないうちに写真を撮られていた、という経験をもつ盲導犬ユーザーは少なくありません。訓練中に写真を撮られることもあります。
誰だって、誰かに黙って写真を撮られていたらイヤなものですよね。そこで、職員が「写真撮影禁止」という意味を表すピクトグラムをハーネスバッグなど目立つところにつけてみたらどうか、と考えました。
アンケートの結果は、95.3%の人がこのようなピクトグラムを表示することで無断撮影をやめさせる効果はあると思う、とのご意見でした。「マークに気づかなかったり、撮る人はマークがあっても撮ると思う」というご意見もありましたが、中には、「撮ってはいけないことを知らなかった」という方もおられました。こうしてアンケートを取ることは、結果を得るだけでなく、啓発の意味にもなる大切な方法だと改めて感じさせられた取り組みとなりました。
ご協力くださった皆さま、ありがとうございました。