季刊誌「ハーネス通信」
2018年07月のバックナンバー
- 木香テラスからのご報告「子犬の社会化プログラム開始」
これまで当協会で産まれた子犬たちは、生後約55~60日まで繁殖犬ボランティアさんのお宅で母犬と一緒に過ごしていたのですが、今年度から、生後約40日から約2週間、母犬と一緒に木香テラスで飼育しています。盲導犬として必要な、どっしりしたおおらかな性格の犬に育てるにはどうしたらいいのか? 木香テラスでいろいろな経験をさせ、その過程をしっかりと見ていきたいと思っています。
子犬たちは、夜は職員の家で過ごし、朝はバギーや車に乗って一緒に出勤します。木香テラスでは、兄弟たちとくっついて眠ったり、遊んだり、仲良く過ごしています。
毎日違うボランティアの方に体重を測ってもらったり、いつも同じ場所ではなくいろいろな場所で離乳食を食べたりします。首輪をつける練習では、最初は気持ち悪くて首をカキカキしますが、この時期は忘れるのも諦めるのも早いので、気を散らすことでいつの間にか慣れていきます。その他、館内の階段や暗いところ、狭いところや自動販売機の横など違った場所を歩いたりします。初めての経験に戸惑う子もいますが、その時は待ってあげてしっかり励まします。人に頼ることで恐怖を乗り越えられたら今はそれでOKです。
この時期の子犬たちは、走り回ったり、喧嘩したり、ペットシーツを噛み散らかしたりとやんちゃ盛りです。これまでご家族で健康に育ててくださった繁殖犬ボランティアさんの大変さを職員も実感し、改めて感謝しつつ、このプログラムに取り組んでいます。
最後に皆さまへお願いなのですが、この取り組みでは小型犬用ペットシーツを大量に消費します。もしご家庭に余分がございましたら、ご寄贈いただけると大変助かります。どうかよろしくお願いいたします。