○足腰の負担となる"滑る床"
欧米のようにタイルフロアがメインの住宅に比べ、日本の住宅は欧米スタイルとはいえ、フローリングの床がメインとなっています。
そのため、日本では欧米に比べて犬の大小にかかわらず、足腰に負担が大きいと考えられています。
そこで、足腰に負担となるのが、滑る床ですが、その他にも骨格が出来上がっていない成長期に急な方向転換を伴う運動を日常で行ったり、無理な姿勢で抱き上げたりしたりする事も関係します。
今回は犬達が足腰に負担をかけずに生活出来るよう考えていきたいと思います。
まずは、床の材料ですが一番負担をかけるのが固い集材で出来たフローリングです。この頃は滑らないワックスなども販売されていますが、半年から一年で塗りなおす必要があります。また、ワックスを塗っていてもやはり滑るので、できればカーペットなど滑らない素材の物を敷いてあげると負担はぐんと軽減します。
フローリングに敷く素材としては絨毯などの繊維状のもの、コルクシートや、クッションフロアが一般的です。また、ブロックタイプのカーペットもあり、汚れた部分だけを洗えたりして便利です。
床は簡単に変更できるのもではありませんが、フローリング材よりは、無垢材の方が滑りにくいです。
床だけでなく、犬の足の裏(パッド)に塗るタイプの滑り止めもあります。また、足の裏の毛をカットして肉球が接地するようにしてあげてください。
健康な状態だと平気そうに見えますが滑るところは犬自身でも避けて歩いたりしています。人の方でも気をつけてあげられたら良いですね。
○住宅展示場にも犬をテーマにしたモデルルームが!
今回は、京都の住宅メーカーであるゼロホームさんが「犬と暮らす家」をテーマにしたモデルハウスを展示されているとうかがい、訓練犬とともにお邪魔いたしました。
こちらは、尼崎にあるゼロホームさん独自の展示場で、それぞれ違ったコンセプトに基づき、4棟の素敵な邸宅が展示されています。その中の1棟が、今回見学した「犬と暮らす家」です。
まず玄関を入ると、右側に犬の足を洗えるスペースがあります。ゆったりとした間取りで、大型犬も余裕の広さ。足を洗った後は、こちらから室内へ直接入れるような作りになっています。
そしてメインとなるリビングルームですが、床材は、犬が滑りにくいタイルになっていて、足腰に優しい配慮がされています。タイルというと冷たいイメージがありますが、このタイルは床暖房も使えるものとなっており、寒い冬も暖かく過ごせます。また、犬の爪で傷付くような心配もありません。
リビングの奥には、犬専用の部屋! こちらの床もリビングと同じ床材です。また、このお部屋は吹き抜けとなっており、2階から見下ろすことができます。寝室のある2階から犬の様子を確認することができ、安心ですね。
今回ご案内くださった上田さんは、犬を飼ったことはないとのことでしたが、訓練犬の落ち着きぶりを見て感心してくださいました。こんなところからも盲導犬についての理解が広まっていったらいいですね。今回の訪問を快く受け入れていただき、ありがとうございました。
○足腰が弱った犬の補助具について
人間と同じように、犬も年を重ねると足腰が弱まってきます。補助ハーネスを利用して歩行を助けてあげましょう。
介護用歩行補助ハーネスは、前足を補助するもの、後ろ足を補助するもの、胴体で補助するものなどがありますので、必要に応じて選べます。お散歩は、犬にとっても楽しみのひとつですので、無理なく続けられると良いですね。