読み上げブラウザ用メニュー

季刊誌「ハーネス通信」

2016年04月のバックナンバー

盲導犬ユーザーと京を歩く(13)~スカイバス京都~

2016.ハーネス通信_春.jpg

イカス! スカイバス京都~空のもと 京都を駆け抜けました~
 今年度は、「盲導犬ユーザーと京都を歩く シリーズ」が特集となり、『乗り物』がテーマです。そのトップとして、スタートしてまだ半年という、屋根なし大型観光バス「スカイバス京都」をたっぷり満喫しました。取材当日は、申し分ないポカポカ陽気。金閣寺と清水寺の下車観光を含む、3時半の豪華ドライブに乗りだしました。

真っ赤なオープントップバス
 とにかく目立つ、大きな「スカイバス」。春らしい桃色ドレスのウーリーと森永佳恵さんは、軽やかにステップを上がり、開放的な二階席へ。太陽光の下、黄色いシートがずらりと並ぶ眩しい車内は、まるで大きなジェットコースターのよう。走り出すと風が心地よく、歩道橋にぶつかるかと思うほどの近さでくぐり抜けます。疏水沿いの桜並木では、枝々がコツコツ窓をノックすることも。どこへ行っても注目の「スカイバス」、高いところから優雅に笑顔で手を振って、スター気分も味わいました。
ガイドがイカス!
 なんといっても、車内ガイドが秀逸。途中の巨大カーブミラーの直前に「お客様全員がうつりますよ」と、タイミング良いアナウンス。平安神宮前では、ぎりぎりまで違う方向を見せておき、「さあ、どうぞ!」でいきなり迫りくる大鳥居に圧倒される、という手法も。高いからこそ見える意外なモノを切り口に、ぐっと京都の世界に惹きこんだり、風と共に漂ってくる「うまいもん」の香りに注目したり。「ここ!」というスポットでスピードダウンしてくれる運転手さんとの連携プレーもさすが。
歩く観光もたっぷり
 金閣寺と清水寺ではバスを降りて、自由時間です。さすがは世界的な観光都市京都。多国籍観光客の怒涛のような波に流されつつも、しっかり記念撮影。お食事にお土産物と、「これぞ京都観光」を味わいました。
アテンダントの鈴木千晶さんに伺いました。
Q:楽しみました。特にガイドがよかったです。
A:ありがとうございます。スカイバスチームスタッフで実際にコースをまわりながら、スカイバスから何が見えるのか、よりわかりやすく楽しんでいただくにはどうしたらよいかを、日々研究しています。
Q:雨の日は、屋根がつくのですか? あるいはバスの1階から見るのですか?
A:いいえ。雨の日はカッパを着ていただきます。1階は使っていません。
Q:渋滞などにより、コースがかわるのですか?
A:いいえ、路線バスの一種なので、いつもコースは同じです。だから、観光バス通行禁止の四条通を堂々と通れるのですよ。今日はすいていましたが、季節によってはバスもいっぱい、道路も渋滞します。シーズンオフはねらい目ですよ。今後、他のコースも増やす予定です。
Q:盲導犬のユーザーさんは初めてですか? 丁寧に対応していただきました。
A:初めてです。ガイド中、ウーリーさんのお顔が見えていてかわいかったです。
森永さんに感想を聞きました。
「楽しかった! 観光バスのガイドって、いつもはあまり聞いてないのですが、今日は『なるほど、そうだったのか』って自然に聞き入ってしまうことがいっぱい。見えない私ですが、丁寧で面白いガイドで十分に楽しめました。時々、やわらかな京都弁が入るのもいいですね。それに風や光、そして匂いを味わうこともできて、退屈しませんでした。ぜひ、他の季節にも来てみたいです」
ご予約、お問い合わせは、京都定期観光バス予約センター TEL:075-672-2100 (7:40~20:00)
スカイバス京都 (運行会社:明星観光バス)
メニューを閉じる