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季刊誌「ハーネス通信」

2015年07月のバックナンバー

愛犬の暑さ対策~2015年夏号特集~
 過ごしやすい春が終わり、夏本番になってくると全身が毛で覆われた犬にとっては過酷な季節となります。犬自身でも春の終わりには体毛の生え変わりがあり、驚くほどの量の冬毛を落とし夏に備えていますが、気温が上がるにつれ熱中症のリスクは高くなっていきます。今回は熱中症にならないために暑さ対策のお話をします。
【暑さ対策について】
まず、犬の体温調節は簡単に分けると
① からだを冷たいものに触れさせて直接冷やす。
② パンティング(はあはあと呼吸すること)で体温をさげる。
 このふたつです。
① について、いくつかの方法があります。まずは、
●涼しい環境で過ごす。
日陰を作ってあげたり、室内で過ごす場合でも温度が上がらない場所で過ごせるように配慮してあげてください。ある程度自分で涼しい場所に移動できればよいのですが、ケージなどを使う場合は日光が当たらない場所に設置するなどの配慮もしてあげてください。閉めきった室内は温度も湿度も上がりますので、空気を循環させるなどの工夫も必要です。
●冷たい物を体に触れさせる。
クールボードやタイルの床やフローリングは体を冷やすのによいです。また、凍らせたペットボトルにタオルを巻いて居場所に置いてあげてもよいでしょう。その場合、悪戯されないように気をつけてあげてください。また、シャツなどを濡らして着用させたり(できれば白いもの)、霧吹きなどで体を湿らせたりすると気化熱で涼しく感じることができるようです。
●日中の外出は注意する
アスファルトの地面は80度近くに温度が上がることもあります。また、鉄板などはそれ以上になることもあります。人が手で触れられないほど熱い場合は肉球を火傷する場合もありますので、こまめに地面を触ってチェックし、靴を履かせるなどの対応をしましょう。また、打ち水などでできた水たまりの水は煮えていることもあるので注意が必要です。
② 犬ははあはあと呼吸をすることで体温の調整をしています。湿度が高いと体温調整ができにくくなるので、車の中や室内など密閉した空間では特に湿度にも注意をしてあげてください。

【熱中症の症状とは?】
 熱中症になってしまうと、急激に体温が40℃以上にあがり、よだれを大量に出して、ハァハァと息苦しそうになります。吐き下しをしたり、一時的にふらついて倒れてしまうこともあります。さらに、目や口腔粘膜の充血が起こります。
 熱中症がさらに進行してしまうと、虚脱や失神、筋肉のふるえが見られたり、呼びかけにあまり反応しなくなったりします。さらには、完全に意識がなくなったり、全身性のけいれん発作を起こしたりすることもあります。
 症状がかなり進行すると、吐血や下血(血便)、血尿といった出血症状が見られたり、酸素をうまく取り込めずチアノーゼが見られたり、最悪の場合はショック症状を起こし、命に関わることもあります。

【私の暑さ対策~盲導犬ユーザーの立場から~】
 日々、盲導犬とともに外出しているユーザーにとって、天候に合わせて外出時間を変更するというのはなかなか難しいことがあります。そこで、どんな工夫をしているのか、毎日、盲導犬と通勤されている安藤ルミ子さんにお尋ねしました。
☆靴を履かせる
☆手芸店で買ってきたクール生地で作ったコートを着せる
☆人間用のネッククーラーや特製ベストに保冷剤を入れる
 特製ベストは保冷剤を入れるための内ポケットを作り、犬の体のどのあたりを冷やすのが望ましいか獣医さんに助言していただき、ハーネスのベルトが当たる胸と前足の付け根部分が冷やせるようにしています。犬のボディとネッククーラーやベストの保冷剤がぴったり密着することがポイントです。

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