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季刊誌「ハーネス通信」

2014年06月のバックナンバー

盲導犬ユーザーと京を歩く~京都東山 清水焼陶芸体験~

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今回は、東山の清水寺参道にある清水焼の窯元「森陶器館」にて、陶芸体験をしました。
「工作はちょっと苦手」という森永さんですが、黄色いドレスのオレオと共に、足取り軽く五条坂をのぼります。道の両側にはお店がびっしり。平日でもたくさんの観光客が行き交い、活気にあふれていました。

「完成!モモイロ モウドウケン」
清水寺手前100メートルにある「森陶芸館」の店先は、足を止めてのぞきたくなるような、素敵なお土産物でいっぱい。オリジナルの見事な清水焼ランプシェイドもたくさん飾られています。
その奥の明るい部屋が、陶芸用の教室。作陶家の中島雅之さんが出迎えて下さり、同じく作陶家の藤本幸三さんがご指導下さることになりました。
いよいよ体験スタート
まず「何を作りたいですか?」とのご質問に、「オレオを作ります!」と即答した森永さん。張り切って挑戦しましたが、悪戦苦闘。「あーん、わからない~」と嘆く森永さんに、藤本さんが丁寧にサポートして下さり、だんだんそれらしいカタチに。
ほとんどマンツーマンで丁寧に
気がつくと、作っているのはほとんど藤本さん。森永さんは横から、「オレオのチャームポイントは、大きな耳なんですよ。」「もっと首は太いです」「しっぽはそんなに長くないですよ」などなどもっぱら口を挟む役目? 
おしまいに丸い目をつけて、ゆるキャラみたいに愛らしく仕上がったオレオ。「じゃ、ハーネスは私が作る」と、森永さんがひも状に伸ばした粘土を体にまくと、りりしい盲導犬になりました。
完成! 色はピンクに
「やった!」「なかなかいい!」「かわいい!」と絶賛されて、みんなで記念写真。作品はこのままお預けしておけば、焼いて完成させてから送って下さるそうです。完成品の色は、白、緑、青、ピンク、黄色、茶色から選べるとのこと。「うーん・・・ピンク!」と、またもや即答。ブラックのオレオですが、なぜかピンクに決まりました。
作陶家の中島雅之さんにご質問しました。
Q:丁寧に指導して下さるのですね。
A:修学旅行などの団体も多いのですが、どなたにでも、なるべく細やかにサポートしています。
Q:視覚障害者の方が来られたことはありますか?
A:盲導犬ユーザーさんは、一度ありました。盲学校から団体で来られることも、時々ありますよ。粘土作りが楽しいって喜ばれていますね。
Q:何を作ってもいいのですか?
A:いいですよ。でもやっぱり、今回のような置物よりも、普段使うお湯のみやお茶碗などを作る人が多いです。
Q:作ったものは、この後、どうなるのですか?
A:十分に乾かしてから、一度素焼きをします。その後、上薬をかけて、もう一度焼くんです。完成したら丁寧に梱包してお客様の元に送ります。焼くと、ふたまわりくらい小さくなり、軽くなります。お手元に届くまで、50日くらいかかります。
Q:お客様のお手元に届くまで、ずいぶん大変なのですね。
A:壊れたりしないように、とても気を遣います。だから、お礼の手紙などが届くとうれしいですよ。時々「昔、修学旅行で来ました」というリピーターさんもおられます。
森永さん、ご感想はいかがですか?
すごく楽しかった~! 不安だったのですが、とても丁寧に教えていただけたので、おもしろくて! かわいくできたでしょう。完成が楽しみです! 粘土って、意外に暖かいのですよ。手が汚れるのも、子どもの頃の懐かしい感触なんです。大満足です!
森陶器館の中島さんから、『盲導犬ユーザーさん』へのメッセージです
大歓迎です。お電話で予約いただくときに、ユーザーさんであることをお伝えいただければ、横に盲導犬用のスペースを大きくとっておきますので、どうぞお越し下さい。
人気の陶芸体験、ぜひ挑戦してみて下さい。そして盲導犬協会にいったら、ピンクのオレオを触ってみて下さいね。
清水焼窯元 森陶器館
京都市東山区清水2丁目254(清水坂参道中程)
TEL 075-561-3457(代)
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