季刊誌「ハーネス通信」
2013年01月のバックナンバー
- 京都市立醍醐中学校生徒会盲導犬育成資金300万円達成(2013年新年号)
京都市立醍醐中学校生徒会の皆さんは、18年前から空き缶回収などのリサイクル活動で得た収益金を盲導犬育成のために当協会に寄付してくださっています。その総額が300万円を越えたことから、10月18日、同校体育館で、盲導犬育成資金300万円達成記念式が開かれました。
1994年に、同校創立記念日に当協会職員が講演に行ったことがきっかけとなり、当時の生徒会役員さんの発案から始まったリサイクル活動。1頭分の育成資金になるまで続けよう、と先輩から後輩に活動は引き継がれてきました。活動が始まった数年後からは、盲導犬の「M」、醍醐中学校の「D」、リサイクルの「R」をとって、MDR活動と呼ばれ、生徒会本部の中にMDR係がおかれ、醍醐中学校全体で取り組んできてくださいました。
第1回目の盲導犬育成資金を拝受するために同校を伺った時、中学生自らが主体となって活動に取り組まれた様子を知り、胸が熱くなる思いで受け取ったことを今でも鮮明に覚えています。そして、昨年「来年は300万円を越えそうだ」という話を肥後広文校長先生から伺った時、あの当時の中学生の皆さんにお会いしたい、そしてもう一度お礼の気持ちをお伝えしたいと思っていました。
活動当初からの目標だった1頭分の盲導犬育成資金を達成したことから、今年は例年の寄付金の贈呈式とは違い、記念式が開催されることになり、当時の生徒会役員であり活動の発案者であった久保田康介さん、同じく生徒会役員だった奥野康二さん、浦上寿江さん、田中友規さん、中捨夏奈子さんの5名と生徒会本部担当教諭であった山本政博先生がご出席くださいました。
記念式の中で、在校生からは、「どんな思いで始めたのですか?」「反対意見はなかったのですか?」「なぜ空き缶を集める方法にしたのですか?」「苦労したことは?」といった質問が出ました。
当時の中学生だった皆さんがおっしゃっていたのは、「きっかけを作ったのは自分たちだけど、ここまで続いたのは本当にすごいことであり、誇りにできることだと思う」、しかしその一方で、「地域の人たちに支えられてきたからこそ成し遂げられたことであり、感謝の気持ちを忘れないようにしたい」ということでした。また、山本先生からは、中学校を卒業してからも続けられる支援活動であり、ご自身も今も継続されているとのお話を伺いました。
当初の活動目標を達成したMDR活動ですが、「今後も継続していこうと思っています」と現生徒会本部の生徒さんからあたたかい言葉もいただきました。
京都市立醍醐中学校生徒の皆さん、卒業生の皆さん、そして中学生を支えてくださった先生方や地域の方々、本当にありがとうございました。