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季刊誌「ハーネス通信」

2018年01月のバックナンバー

オーストラリアの盲導犬協会に行ってきました!
 10月下旬、職員3名は、オーストラリアの南部の都市アデレードにあるRSB(The Royal Society for the Blind)という盲導犬協会を訪問しました。RSBとは、以前から犬のやりとりでお付き合いがあり、今回はその子たちが現在どのように暮らしているのか、また今後の繁殖における協力、訓練の見学という目的で伺いました。

 RSBは、盲導犬協会とは別に、視覚障がい者のリハビリテーション施設や、その方たちが働く工場などもあり、事業は多岐にわたっています。また、盲導犬だけではなく、心に傷を負った傷痍軍人のための補助犬の育成も行っています。
 私たちは、施設や、パピーの訓練教室、盲導犬訓練、補助犬のデモンストレーションの見学、ユーザーさん宅、繁殖ボランティアさん宅の訪問などをさせていただき、充実した時間を過ごすことができました。
 盲導犬事業の規模は、当協会とほぼ同じなのですが、大きく違うところは、犬舎がないことです。B&B(ベッド&ブレックファスト)ボランティアさんがいらっしゃって、朝になると訓練犬を協会に届け、夕方迎えに来て家に連れて帰って世話をしてくれます。なので、そこでは訓練犬たちは、センターに通学しているような感じでした。
 また、パピーの訓練に特に力を入れており、頻繁に訓練の機会を設けていました。参加するのは、パピーだけではなく、繁殖犬やペット犬もおり、大変興味深いものでした。協会の訓練士が行う通常の訓練のほかに、ボランティアの訓練士がペット犬を交えて行う、しつけ教室のようなものもあり、またある時には、路面電車に乗って市場へ出かけたりと、様々なタイプの教室が開かれていました。ボランティアさんたちも、とても誇りをもって、訓練を受けていらっしゃいました。
 アデレードの町は、何もかもがコンパクトに集約されています。大学から会議場、コンサートホールに競技場、植物園、博物館、美術館、動物園、ショッピングモールなどなど、ないものはないといってよいほどそろっているのです。また、車で少し走るとワイナリーやビーチが広がり、なんとも贅沢な街です。市内のいたるところに広々とした公園があり、人間にとっても、犬にとっても恵まれた環境であることは間違いありません。
 私たちは、この視察を通して、訓練はもちろん、事業内容についても、多くのことを学ぶことができました。環境は違っても、参考にできるところはたくさんありますので、今後の協会の運営に役立てていきたいと思います。

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