活動予定・報告
活動報告
- 2017年02月12日
- 協会日記234 電車の訓練 こんな時に声かけて5(2/12)
今日も人が障害物となる続きです。ホームの人は電車待ちで立ち止まっている人ばかりではありません。電車から降りた人は、階段やエスカレーターに向かうために歩いています。
たとえ話をひとつ。
電車を降りて、その電車をやり過ごしてからユーザーは階段に向かって歩き出しました。ところが、同じ階段に向かって前を歩いている人たちは、おしゃべりしながらゆっくり歩いているみたいで、ユーザーと盲導犬はすぐに追いついてしまいました。前を歩いてる人たちは、おしゃべりをしているせいか、後ろのユーザーにはまったく気がつきません。ユーザーは仕事に遅刻しそうで、イライラが募ってきて、とうとう前の人たちを抜かすように犬に指示を出しました。
そして下図のように追い抜きをかけたことで、線路側に大きくふくらんで転落ということになってしまいました。
同方向に前を歩く人たちは、盲導犬とユーザーにとって障害物となります。当協会では、基本は、歩道や道などで前を歩く人たちを追い抜くことはせず、同じ速度で歩くよう指導をします。追い抜く必要があるときには、犬が追い抜くことを判断するのでなく、ユーザーが判断して、犬に指示を出して、追い抜きをします。しかしホーム上での追い抜きは危険がともなうためやはり基本的な歩行、つまり人の流れで歩くことが必要です。
こんな時に声かけて、その5「ホーム上で、同方向に歩くとき」
目が見えないと人の流れに乗ることはけっこう難しいことです。そのようなときには盲導犬で歩くよりは手引きで歩いた方が、ユーザーも安心できると思います。
写真は、壁型ホームで前を歩いている人の後ろについて、訓練士と犬が歩いてる様子です。
つづく