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活動予定・報告

活動報告

2016年09月16日
協会日記119 テラスでのインタビュー3(9/16)

(問い) 犬たちへの対応で一番変わったところは 「NO」を使わなくなったこと、ということでこの2日間は話をしてきましたが、それ以外に変わったところはありますか。

(答え) 「NO」を使わないことと関係があるのですが、テラスの犬一頭一頭に丁寧に接していることでしょうか。表現の仕方が適切ではないかもしれませんが、以前の犬舎では、犬舎にいる犬を集団として管理するといった感じだったと思います。犬舎担当が一人ということもあり、どうしてもルーチンの仕事(排泄、食餌、ブラッシング、病気管理など)に追われ、一頭一頭に十分な時間をとることができていませんでした。木香テラスになってからは、3名体制で犬たちと向き合っています。人員が増えたことと、犬の頭数も20頭前後であまり多くならないようパピーボランティアからの引き上げ時期などを調整しています。以前の犬舎では多い時で40頭近くを管理していたことを考えるとテラスの環境は人にとっても犬にとっても良いと思います。そのため、一頭一頭に丁寧に接することができます。

(問い) 一頭一頭に丁寧に接するというのは具体的にはどうしているのですか。
(答え) 前にも書きましたが、犬の表情や行動を常に観察して、問題行動を起こす前に対応することもそれにあたると思います。また、以前の犬舎では排泄の時間は8時、12時、15時、17時、21時、食餌は8時30分、16時30分と時間で管理していたので、その時間になると犬舎全体がざわついてくるんです。犬たちはちゃんと時間がわかっていますから。犬たちがざわつくから職員もなるべく効率よく作業をしようとしてバタバタ動くので、犬舎全体があわただしく落ち着かない時間になっていたと思います。いまは、排泄時間や食餌時間は目安の時間は決めていますが、一頭一頭の様子をみて、例えば食餌なら落ちついている犬から与えるようにしています。ソワサワする犬は、落ち着くまで待ってから与える。テラスの他の犬たち全員が食餌を終えて落ち着いた雰囲気になると、ソワソワしていた犬も自然と落ち着いてきます。そうしたら食餌を与えます。犬が食餌の時間を決めるのでなく、人が決めるということをこのように教えています。排泄についても個々の排泄記録をとっていますので、以前のように決まった時間にさせるのでなく、この犬はこの時間は大丈夫だから、もうすこし後でさせようというようにします。我慢させるということでなく、一頭一頭の排泄リズムを把握して、その犬にあった排泄をさせるのです。サークルから犬を出す場合でも、犬が落ち着いてから出すなど、日常のちょっとした作業のなかでも、犬に接する態度を職員が丁寧にしています。

写真は、テラス担当者がゴールデンと遊んでいる様子です。わざわざ外に連れ出さなくても、ちょっとした時間でこのような遊びをすることも、テラスの環境でできるようになりました。

DSC_1757.JPG

つづく。

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