活動予定・報告
- 2016年01月01日
- 新年のご挨拶
あけましておめでとうございます。
皆さまには、お健やかに新年を迎えられたことと謹んでお慶び申しあげます。旧年中は、盲導犬育成事業ならびに当会運営にあたたかいご理解とご協力を賜り、心より御礼申しあげます。
お陰さまで、協会設立以来、昨年までに、380人の方に盲導犬を無償貸与してまいりました。盲導犬ユーザーとなられたお一人おひとりが、盲導犬というパートナーを得て、通勤や通学、地域での活動、またご自身のリフレッシュのためにと、様々な場所に外出されていることでしょう。
行きたい場所に、安心して出かけたい......この願いの実現のため、多くの皆さまのご支援により、これまで継続して取り組んでくることができました。しかしながら、実際には、盲導犬がいることでその利用を断られ、行きたい場所に出かけられないというケースが、まだまだ後を絶ちません。このような利用拒否を禁じた身体障害者補助犬法ができて14年が経っているのですが、残念なことです。
そして本年4月からは、障害者差別解消法がスタートします。障害を理由にした「不当な差別的取扱いの禁止」と「合理的な配慮の提供」が、「特別な思いやり」ではなく「当然の対処」として求められています。
どちらも盲導犬ユーザーにとっては大切な法律ですが、その法律の根底にある理念が理解されなければ、社会は変わっていかないのではないでしょうか。なぜ受け入れを拒否してはいけないのか、どう対応すればいいのか、そのような具体的な理解が進んでいきますよう、当協会も微力ながら啓発活動にも努めてまいります。ところで、現在、訓練センターでは、訓練中の犬たちの生活の場となる「訓練棟」の建設が進んでおります。これまでの「犬舎」とは違い、盲導犬となった時の犬たちの生活場面を想定した、これまでにない新しい形の「犬舎」となります。本年4月に開催するオープンデーの頃には、皆さまにお披露目できるよう計画しております。
この新しい環境の中で、より質の高い盲導犬を育成できるよう、本年も役職員一同、力を合わせて事業運営に取り組んでまいりたいと思っております。本年も、皆さま方からのご支援、ご指導を賜りたく、何卒よろしくお願い申しあげます。
最後になりましたが、新しい年が皆さまにとって希望に満ちた年になりますように祈念いたしまして、年頭の挨拶とさせて頂きます。
公益財団法人 関西盲導犬協会
会長 廣岡 正久