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活動予定・報告

活動報告

2016年11月13日
協会日記165 盲導犬の歩行指導 公共交通機関の利用(11/13)

歩行指導の3週目には公共交通機関の利用もあります。公共交通機関とは、電車、バスということになります。

電車の利用は、まずは講義で、電車の利用方法、ホームの歩き方、ホーム歩行時や電車乗降時の注意すべき事項、改札の通り方、援助の受け方などなど、を説明します。特にホームの形状には、相対型ホーム、島型ホーム、櫛形ホームなど、いろいろな形状があり、それぞれのホーム形状の歩き方をしっかりと理解してもらいます。

基本は常に犬をホーム左端に寄せて、犬を線路側(相対型は壁側もあります)にして歩くことを徹底します。電車の乗り降りのときにも、常に犬が線路側になるように、利用する電車のドアに対して、どのように進むかなども指導します。

また、少しでもホームの歩きに不安があるときや、あまり利用しない駅などでは、駅員や利用客に積極的に声をかけ、自ら援助を依頼することも、電車を安全に利用する方法であることも伝えます。

写真は、Aさんが相対型ホームを歩いている様子です。犬は線路側を歩くことでAさんがホームから足を踏み外して線路上に転落することを防ぎます。

DSC_0781.JPG

次の写真は、電車乗車中の様子です。犬はAさんの足元に伏せさせ、他の利用客の邪魔にならないように常に犬と周囲に気を配るように指導します。

DSC_0785.JPG

先日、東京メトロで盲導犬ユーザーが線路に転落して死亡する事故がありました。盲導犬とともに歩いていれば絶対に事故は起こらないというものではありません。ユーザーの勘違い、犬よりも先に足を踏み出して転落、混雑したホームで人を避けているうちにホーム右端から転落など、その時々によって思いがけない事故が起こります。ホームドアは転落防止にはとても有効な対策だと思いますが、すべての駅への設置にはなかりの時間がかかりそうです。すぐにでもできることは、ホーム上で盲導犬ユーザーや視覚に障害がある方を見かけたときには、「お手伝いしましょうか。」など、皆様の声かけだと思います。

ホーム歩行と電車利用については、また機会があるときに、このブログで詳しく説明したいと考えています。

つづく。

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