活動予定・報告
活動報告
- 2016年07月18日
- 協会日記78 スリット階段の訓練(7/18)
木香テラスの東側に非常階段があります。この非常階段は、テラス2階から直接外に避難するために設けた階段ですが、通常の訓練に使えるようスチール製のスリット階段にしています。
スリット階段とは、蹴込板(段差の垂直部分)がない、階段の隙間から向う側が見える階段です。スリット階段は、上っているときに向う側が見えるため、慣れていない犬は結構怖がります。
また、鉄板は滑ったりしますので、犬は嫌がります。
盲導犬となって人間社会で生活するといろいろな階段に遭遇します。そのときにスリット階段を嫌がるようではダメなので、普段からスリット階段に慣れるようにとの考えで、木香テラスの非常階段は訓練に使えるようスチール製のスリット階段にしています。
下の写真は犬に非常階段の一段目で前足をかけて止まるように訓練士が教えているところです。
下の写真はスリット階段の下側から隙間を通して訓練士と犬を撮ったところです。
下の写真は、階段を上っているところです、ちょっと恐々上っているかなという感じが犬の身体から伝わってきます。
降りるときは、スチールで滑るのを警戒してか、犬は慎重に一段一段下りて行きます。写真はその様子です。
鉄板やグレーチング(スチールの格子状の溝蓋)など、犬は避けて通ろうとします。何もなければそれで問題はないのですが、その行動のために盲導犬ユーザーが危険な状況になるようでは困ります。
訓練士が無理やりそれらの上を歩かせるのでなく、「できれば歩きたくないけど、今はこの上を歩かないとしょうがないかな。」と言う具合に、犬が自らその上を歩くと判断し行動することが大事です。